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コラム

会長インタビュー#3:失敗から現在のオリジナルパッケージ.comへ。

はじめに

記事は3回にわたってお届けしていますが、実はインタビューは約1時間半行われました。とてもしっかりと想いを話してくださった会長インタビュー最後の記事です!仕事に追われる中、沢山の嬉しい経験もあったことをお話ししてくださった会長。今回はそんな成功の陰で起きた失敗エピソードと、社訓について語ってくださいました。

※参加者は株式会社フルハシ(オリジナルパッケージ.com)より、古橋敬互会長、森、糸魚川、聞き手を株式会社マインドファクトリーの中西様にお願いしました。

成功の陰で起きた失敗

会長:そんなうちにね、1件で何百万も引っかかった事があったの。

中西(マインドファクトリー:以下 マ)引っかかるってどういうことですか?

会長:引っかかるというのは倒産の危機にあうという事。それが1番ね、僕がここまでやってきて大きなミスというか、やっちゃったなぁ、というふうに思った相手だったね。やっぱりねぇ、そういう人はどこかちょっと隙があった。なんとなく、まずいかなと感じる相手だったんだわね。それも一瞬だけだよ、今思うとね。

でも不幸中の幸いというか、その中で人が引いた時に商品が残っとったんだわ。だから帳簿と合わせてなんとかこっちも繋がったって感じだったね。見たらねぇ、その人はすでに2回倒産しとってね。

一同:2回倒産!?

会長:はは、怖いねぇ、ある意味。倒産するということをなんとも思っていないもんねぇ。2回、3回もやっとると。今は遠くにみえるみたいだけど、今でも金庫に手紙が入っとるわ。「私がまた成功したら、ご縁があればお返しします」そう言って逃げてった人だったわ。

だから仕事をしとるとそういう悔しさもあるけどね。やっぱりね、自分でよく見定めてやらないかんなと思ったね。自分の仕事だでね。失敗も成功の元というよりは、そういう失敗はよく観察して活かせるようにしていかないかんね。だから、とにかく人に迷惑をかけないこと。これは意識しているね。今は社員のみんながよく頑張ってくれているから、そういう不安は全くありません。

あとは健康で長生きすることだよね。

お菓子屋さんとフルハシ(オリジナルパッケージ.com)との繋がり

糸魚川:結構この辺ってお菓子屋さん多いじゃないですか。やっぱりそこは、みんな会長とかと横の繋がりがあるんですか?

会長:おかげさまでね。全部ではありませんけど結構な繋がりがありました。この辺は菓子どころだでね。北海道から九州まで皆さん販売してみえたし。名古屋はいい菓子を作ってきたね。金太郎飴なんて名古屋の菓子業界はみんなやっとったんじゃないかなぁ。

森:新規営業に行っても「あ、フルハシさんか」って言われるんだよ。私が入ったのは20年くらい前だけど、それでも当時からもう知れているからやりやすかったですね。名古屋はもちろんだけど、それ以外でも「名古屋のフルハシさん?」とか知ってもらえているから、こっちは会長の名前で営業のきっかけがもらえるから、助けてもらった部分がだいぶありますよ。

会長:ま、名前だけはね。仕事を楽しんできたからだろうね。あとはねぇ、相手にご無礼なところがあるかもしれないけど、できるだけ新しい経験と、人で成長してきたんだよね。

何か売ってやろうという気持ちだけではなくて、ただお客さんのために、何ができるかな、こういうふうにしたらやれるなと、それを使って何ができるかと考えることが活きてくるといいよね。

会長の営業の極意

会長:仕事をしとるとね、内容によってはうちが苦手なものとか、得意なものとか色々ありますよ。だけど誰かがやっている。だから真剣になってやったり考えたりするときは、とにかく応用。応用をいかにどこで使えるかを考えるんだわ。例えば飴屋さんに行ってあられの世間話をすることはいいけれど、あられ屋さんに飴を売りつけるような話をしても到底通づることなんてないからね。

その焦点を絞って、ここのお客にはこうやった方がいいんじゃないかな?というのは絶えず市場を見た中でね、そいうチャンスが与えられた時に「これでどうだ」ってパッと出せる力が必要なんだわ。そのほうが成功率が高いと僕は思っとるよ。ただ話すだけでは感動がないんだわ。

だで、色々やり方があるもんで楽しいなと思います。人それぞれも違うしね。そのチャンスをどういうタイミングで掴むかだけで、それ以外はここのお客さんにはこういうものを考えていったらどうかなということだけです。

社訓に込めた想い

森:会長、その思いと社訓を一緒に撮りたいです。会長のこれがないと始まらないから!

柳行李を持つ会長と社訓

(会長が写真を撮るのを恥ずかしがるのを、一同でワイワイしながら写真撮影しました)

会長:これはね、この社訓はね北海道で考えついたんだわ。当時旭川にお客さんがおってね、初めて行ったの。それでその帰りにパッとひらめいて、社訓にしたんだわ。

これは現在過去未来なの。とにかく人は合掌で、手と手とを合わせて身近にいる人を大切にしていくこと。それを忘れないようにすれば、間違った人生は歩まないと思う。そんな想いをここに込めたんだわね。

会長の過去、現在、未来

会長:実家から肌着とか入れて持ってきただけのことだわ。(当時のトランク(柳行李)を持って)こうやって田舎から出てきたんだわ。肌着をいっぱい入れて。1ヶ月分の生活費を親からいただいてね、それと布団1組持ってきたの。

柳行李

森:これはもう何年モノになるんだろうね。

会長:僕が今86歳で、18際の時に出てきているからね。68年だねぇ。(会長、ちょっと恥ずかしそう。)

森:「♪トランク一つだけで〜」という浪漫飛行の歌詞のように想いが詰まってますね。中に何か入っているか、開けてみてもいいですか?

柳行李

森:あ、希望が入ってる!

一同:うまい!!!

会長:時代が全然違うねぇ。

森:このトランク(柳行李)一つ持って、親元を離れるのは大変なことでしたよね。

会長:懐かしいわ。泣けてくるね。喜びもあるよ。だけど思い出もあるね。恥ずかしい。

糸魚川:ここから始まったわけですもんね。

森:これがなかったらフルハシはなかったんですね。

会長:お給料はねぇ、当時いくらだったかなぁ。あんまり覚えがないけどさ。よくお客さんと繁華街で飲んだりしたね。僕らの時代はとりあえず飲みに行こうか、そういうことが多かったから。そういう意味では今の人たちはかわいそうだと思うね。時代だから仕方ないけどさ。営業をやっても本当に仕事のことだけになっちゃって。その時の会話はできるかも知れないけどそうじゃなくて人としての親睦というかさ、朝の7時半とかに喫茶店に行って、夕方になったらまた別の店に行って工場長とか仕入れ先の人たちとコミュニケーションとってね。僕はそれが向いとったからラッキーだったわね。飲めるし遊びに行けるし、仕事になっとるし。

中西(マ)仕事半分でも、そういった楽しみがあると、もっと仕事も頑張ろうと思えますね。

会長:そうそう。どっちがいいっていうのはそれは社会の時代によって違うけどさ、そうやっていっぱい飲んでさ、僕はいい経験もいっぱいさせてもらったと思うよ。だってそういう場所に行くから新しい世界を知れるわけだ。1番高いところは御園座のクラブ。ありゃ〜ね、どえりゃ〜高かったわ。笑

糸魚川:それ会長がいくつくらいの時ですか?

会長:それは25歳になるかならんかくらいだったなぁ。1番遊び盛りの時だったわ。面白かったよ。あそこのクラブ本当高かったなぁ。

中西(マ)当時のお金で高いって、相当だったんでしょうね。

会長:1番安いのは今の商工会議所のところらへんにあったお店だったかな。それでも当時はバブルだったからね、今の安いとはまた違うだろうね。まぁ今の料金が分からんでかんけどね。だけど、健康でよく金が回ったなぁと思うわね。ははは。

糸魚川:仕事を頑張っていたからこそできたんでしょうね。

会長:そうだねぇ。まぁ当時はそういう楽しみ方をしとったんだろうね。健康だったこと、いい家内に恵まれたことだね。今ではさ、社員のみんなが頑張ってくれるでいいけど、家内は何にも言わんでもわかってくれるし、いい加減にしてくれとったで、感謝しかないね。

それから、当時は金額じゃなしにね、お客さんの数が多かったんだわ。だで年賀状も多かったね。とにかく周りに迷惑をかけない範囲でというのが大事。

仕入れ先にもたくさんお世話になったわ。まぁ、そういうのが楽しかったね。今が最高の喜びだわ。だんだん良くなってきたからね。今はさ、老人会とか町内会とかで色々やったり、みんなに会ったりして楽しいしさ。やっぱりいい繋がりを持ってね。ありがたいと思うことだわね。

最後に

株式会社フルハシの古橋敬互会長

最後まで沢山こちらに伝えてくれようとする会長に心打たれながら、インタビューは終わりました。

「缶詰になりすぎず、家族に心配かけないように。」と最後に優しく声をかけてくださり、撮影した写真に対して、「見合い写真?遊んどらず、もっと今からでも恋愛しなかんかね」とチャーミングな受け答えが印象的でした。

仕事の厳しさと楽しさを目一杯やりきったからこそ、とても優しく「いつでもきてください」と笑顔で言ってくださった素敵な会長。たった1時間半では68年の会社の歴史を語り切ることなどは到底できず、まだまだお話し頂けるような雰囲気でした。

そんな会長のパワフルさに圧倒されながら、株式会社フルハシ(オリジナルパッケージ.com)の仕事に対する姿勢の原点が垣間見えた気がしました。

会長、森さん、糸魚川さん、ご協力ありがとうございました。これからも会長の想いをパッケージに乗せて、素敵な商品を生み出してくださいね!

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